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「私の顔忘れてないか」施設の高齢者と家族 オンラインでつなぐ敬老会で取り戻した笑顔

2020年10月26日 06:16

 介護施設に入居する高齢者と家族をウェブでつなぐ「オンライン敬老会」が16日、池田苑であった。県内外から4家族が参加、新型コロナ感染予防のため面会制限が始まり、なかなか会えなかった入居者へ手紙を読み上げたり、一緒に余興を見たりして、画面越しの面会を楽しんだ。(浦添西原担当・宮里美紀)

オンラインで敬老会に参加する池田苑入居者の家族

オンラインで中継される敬老会の様子=16日、西原町池田・池田苑

オンラインで敬老会に参加する池田苑入居者の家族 オンラインで中継される敬老会の様子=16日、西原町池田・池田苑

 介護福祉士の儀間陽子さん(52)ら職員が企画した。新型コロナウイルスの影響で高齢者との面会が難しい中、入居者と家族は互いに「私の顔を忘れてないか」と寂しがっていたといい、互いの顔を一目見られるようにと計画した。

 入居者は施設の2、3階に集まって敬老会に出席。その様子を職員がタブレットなどで撮影してウェブ会議システムで中継した。家族は施設1階の個室や県外の自宅から参加し、ウェブ会議システムで敬老会の様子を見学した。

 手紙の朗読では、県外から参加した家族が入居者の父との海外旅行の思い出に触れて「自分は愛されていたんだなと感じる」と感謝を伝えた。施設職員による歌や踊りのほか、沖縄アカデミー専門学校介護福祉学科の学生25人がエイサーを披露し盛り上げた。

 今年入居した新川藤子さん(86)の義理の娘(48)=町=は、娘(1)を連れてオンライン敬老会に参加。入居以来、面会は初めてで「施設でどう過ごしているのか気になっていたが、元気そうだった。孫の顔も見せることができて良かった」と安心した様子。

 3年前から入居する玉城常孝さん(87)の妻、豊子さん(84)=町=は、テレビ電話は初めてで最初は戸惑いの表情。だが敬老会が終わると「夫は穏やかな顔をしていたから、音楽が聞こえていたんじゃないかな。良い世の中になりましたね」と喜んでいた。

 コロナ禍の中、同施設は家族への報告会や面会をウェブ会議システムを使うようになったという。前田耕平主任は「ウェブ会議システムを使い慣れている職員が多かったので、スムーズに運営できた」と振り返る。儀間さんは「手紙を読んでもらい涙を流していた入居者もいた。楽しかったと喜んでくれて良かった」とほっとした様子だった。

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