シンガー・ソングライター カミヤタスクさん(37)=糸満市出身

9月に川崎市であった「はいさいFESTA2020」で久しぶりのライブを行ったカミヤタスクさん(提供)

 レゲエやヒップホップなどさまざまなジャンルに影響を受けた曲に、ストレートな歌詞を乗せて歌い上げる。2003年にレゲエユニット「SOUTH」のT-DA(ティーダ)として県内で活動をスタートさせ、10年に上京。所属事務所の契約解除、ユニットの活動休止などを経て、16年からソロ活動を始めた。昨年はファーストアルバム「タスキスト」をリリース。「自分の好きな音楽を気持ちよく表現し、楽しみたい」と話す。

 高校生の頃から詩を書き、歌うことも好きだった。音楽活動は20歳から。専門学校在学中の学園祭で、那覇市出身のAny-key(エニー・キー)さんとレゲエユニット「SOUTH」を結成したのがスタートだった。

 モットーは「小さな子どもからおじぃ、おばぁまでみんなが楽しんでくれる音楽を作る」。ライブハウスを回り、県内各地の特別支援学校や福祉施設での出前公演も積極的に行った。

 親しみやすい歌詞と曲は「オキナワンHAPPYレゲエ」と評判になり、楽曲「そこは南の島の宝島」は県内のコンビニのCMにも起用された。「将来は県外、そして国外に活動の幅を広げたい」。2人は夢を膨らませ、09年にインディーズで全国デビューし、翌年、上京した。

 「東京での知名度はゼロ。ライブパフォーマンスや曲のクオリティーなど東京のレベルに追い付かなければ」と必死にライブをこなし、やりがいや手応えを感じていた。しかし、その矢先に事務所の経営悪化で契約解除。マネージャーもいなくなり、自分たちで仕事を探し、営業する日々が続いた。

 金銭面はもちろん、音楽を続ける気力体力など、当時は不安や焦りも大きかった。支えになったのは、ファンや首都圏で活動する県出身ミュージシャンとの交流だった。

 活動17年目のSOUTHは一度活動を休止したが復活。現在はAny-keyの独立もあり活動を抑えている。カミヤさんがソロ活動を始めたのは「ライブを止めたくない。今までやってきたことを無にはしたくない」との思いからだ。

 自身でCD、PVを作り、営業も行う。昨年はソロファーストアルバムをリリースし、東京・大阪・沖縄でのワンマンライブを成功させた。今年は新型コロナウイルスの感染拡大でライブやイベントの中止が相次ぐが、下は向かない。

 オンラインライブも始め、9月から4カ月連続で楽曲をリリースする。第1弾楽曲タイトルは「OLD ROOKIE」だ。9月20日に川崎市であった久しぶりのライブで披露した。

 「大変な時こそ作れる音楽もある。上がり下がりも人生。飾らない、さらけだせる音楽。そこを大事にしたい。なにくそ精神で進んでいきたい」。まだまだこれから、と今日もマイクを握る。

 (東京報道部・吉川毅)=連載アクロス沖縄(139)

 【プロフィル】カミヤタスク 1983年、糸満市生まれ。豊見城南高校、専修学校インターナショナルデザインアカデミー(IDA)卒業。2003年に「SOUTH」として音楽活動を開始。16年にソロ活動をスタートさせる。東京を拠点に全国各地のイベントやライブに出演。オフィシャルサイト https://www.kamiyatasuku.com/