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「ジリリリリ」首里城に鳴り響く火災報知器 1年前のあの日、開かなかった城門は?

2020年10月27日 10:00

[首里城火災 あれから1年]

火災発生時での負傷者の救護訓練をする沖縄美ら島財団職員ら=26日午前7時すぎ、那覇市・首里城公園

 ジリリリリ。まだ暗い午前6時の首里城に火災報知機が鳴り響いた。火災から1年を前に、26日に首里城公園で初めて実施された夜間の火災総合訓練。夜勤の7人がそれぞれ役割分担し、初期消火や連絡の手順を確認。緊張感の中で「二度と起こさない」との思いを再確認した。

 無線連絡が飛ぶ。「世誇殿に急行してください。現場到着後、消防へ通報してください」「7番了解、世誇殿に向かいます」「車止め開放に向かってください」「防災センターへ、車止め開放しました」

 首里杜館内にある防災センターの職員は、情報収集と指示を担当。奉神門の中央監視室で火災報知機の作動を確認した職員は、慌てて火災現場に行くのではなく、急いで119番通報。その場でモニターの監視を続け、車止めや門を開放したことを消防に2度にわたって通報した。

 2分後、消火器を持って防災センターと中央監視室から職員3人が駆け付ける。世誇殿に入り火災を確認すると、1人は消防に通報し、他は消火器で消火を開始。消火器で消火ができなかったと想定し、建物裏手にある屋外消火栓からホースを伸ばして建物に放水した。11分後「消防隊到着です」の合図で終了した。

 昨年10月31日の火災では、城郭の門が開かず消防隊員の進入を妨げたことから、バイクで巡回する職員が、県立芸術大学との間と真珠道(まだまみち)との間の車止め2カ所、久慶門と木曳門(こびきもん)を開放する役割を担った。

 また、警備員が無線機、監視員が携帯電話と、連絡する手段が別だったことから、無線機を60台購入し、一斉に連絡が取れるようにした。

 財団首里城公園管理部のの儀保ゆかり統括は「無線が混線し、聞きづらいところもあった。落ち着いて話すことを意識してほしい」と講評。沖縄総合事務局国営沖縄記念公園事務所の森口俊宏事務所長は「再建が進み現場は変わっていく。訓練を蓄積して今後の管理につなげてもらいたい」と話した。

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