沖縄出身者で初の芥川賞を受賞した作家の大城立裕(おおしろ・たつひろ)さんが27日午前11時10分、老衰のため北中城村の病院で死去した。95歳だった。

大城立裕氏

 大城さんは1925年、中城村生まれ。戦時中に中国・東亜同文書院に留学。敗戦後の同学校閉鎖に伴い中退し、46年に帰郷。琉球政府で経済、文化関係の業務に従事した。

 公務と並行して文学作品を執筆。日本復帰前の67年には、日米間で揺れ動く沖縄の姿を象徴的に描いた小説「カクテル・パーティー」で、県内初の芥川賞を受賞。沖縄の伝統文化や歴史に根ざした小説や戯曲、琉歌、組踊など幅広い分野で作品を発表し、「文学不毛の地」と呼ばれた戦後沖縄の文学活動をけん引した。

 告別式は10月30日午後2時~2時45分、浦添市のいなんせ会館で営まれる。喪主は長男の達矢(たつや)さん。