首里城の正殿など7棟9施設が焼けた火災から31日で1年がたった。那覇市の首里城公園には早朝から多くの人が訪れ、2026年の正殿再建に向けて希望をつないだ。公園内外で首里城祭や復興イベントが行われ、有料区域の入場者数は約3千人と、火災後で最多とみられる人出でにぎわった。深夜を想定した火災訓練も行われ、防災への誓いを新たにした。

首里城祭初日に出御した国王と王妃=31日午後2時すぎ、那覇市・首里城公園(国吉聡志撮影)

 首里城祭は新型コロナウイルス拡大防止のため規模を縮小して3日まで行われる。国王・王妃が登場すると、あでやかな姿に来場者は魅了されていた。

 有料区域内は売店や、焼け残った獅子瓦が見られる復興展示室などの新施設がオープン。午後6時に城郭内が閉園した後もプロジェクションマッピングや夜市を楽しむ人でにぎわった。

 ランタンを手に那覇市内から首里城まで歩くイベント「うむいの燈(あかり)ウォーク」もあり、約500人がエントリーした。

 龍潭向かいの中城御殿(なかぐすくうどぅん)跡では、旗頭演舞や破損瓦でシーサーを作る県の復興イベントがあった。帰宅途中、火災1年の首里城を見ようとバスを降り威勢のいい声に誘われて訪れたという富名腰美枝子さん(76)=南風原町=は、首里中学校旗頭同好会と当蔵町青年会の競演に「感動した」と声を震わせた。

 早朝の市消防局の火災訓練では、指定管理者の沖縄美ら島財団職員と連携を確認した。財団は再発防止を誓う日として職員約200人で安全誓願式を実施。花城良廣理事長が「首里城に寄せられた思いを受け止め、二度と起こさないことを誓おう」と呼び掛けた。