沖縄県宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで開催中の「リゾテックおきなわ国際IT見本市」(同実行委員会主催)で31日、台湾デジタル担当相のオードリー・タン氏によるリモートでの特別講演があった。タン氏は玉城デニー知事とも対談。タン氏は、市民と連携して新型コロナウイルス感染対策へいち早くデジタルを活用して取り組んだ事例などを説明。知事との対談では、高齢者にも使いやすい仕組みづくりや、台湾との連携について意見を交わした。

台湾でのデジタルイノベーションについてオンラインで講演するオードリー・タン大臣=31日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター

県のアジア経済戦略構想やSDGsついて話す玉城デニー知事=31日、沖縄コンベンションセンター

台湾でのデジタルイノベーションについてオンラインで講演するオードリー・タン大臣=31日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター 県のアジア経済戦略構想やSDGsついて話す玉城デニー知事=31日、沖縄コンベンションセンター

 タン氏は2016年、デジタル担当相に就任。コロナ禍の中で、マスクの需給バランスが崩れたことから、どこにどのくらいあるのかを地図上に示す「マスクマップ」を構築し、公平で迅速なマスク供給などに成功した。

 タン氏は「市民を信じることで、市民は信頼される行動を取る。トップダウンではなく、行政は徹底的な透明性が大事だ」と説明。マスクマップも元々は民間で開発されて使われていたアイデアを引き継ぎ発展させた。マスクを公平に配るため、身近なコンビニやスーパーを活用して受け取れるようにしたり、高齢者が並ばずに買えるよう事前予約のシステムを構築したりした。タン氏は「信頼が重要。みんなの改善案をデジタルで共有し、すべてをつなげることで、世代も地域も超えた信頼が生まれる」とした。

 玉城知事は、県内ではLINEを活用した接触確認システム「RICCA」を導入していると説明した。対談で高齢者の利用促進などを進める方法を質問。タン氏は「高齢者は何が不安かを聞き、フィードバックをもらう。デザインも含めてパズルを当てはめるように一緒につくっていく方がいい」と助言した。

 知事はリゾテックについて「テクノロジーを使ってリゾート地や産業振興を図るだけでなく、私たち住民にとってもよくなる構想だ」と紹介。「次期振興計画にもデジタル化が中心的な取り組みになる」とし、台湾と連携を確認し合った。