那覇市首里崎山町の城南小学校(當山忠男校長)に、照屋寛孝さん(79)が7年前から本の寄贈を続けている。贈った本は430冊近くに上り「照屋寛孝文庫」として児童に親しまれている。文庫の本はほとんどが貸し出され、戻ってきてもすぐに予約が入る人気ぶり。10月27日~11月9日は「読書週間」。寛孝文庫も児童の読書推進の一翼を担う。同校の卒業生で今も近所に住む照屋さんは「これからも協力していきたい」と意気込んでいる。

城南小学校へ本の寄贈を7年続ける照屋寛孝さん(左)と学校司書の森田理恵さん=10月27日、那覇市の同校

寛孝文庫には人気本もずらり

城南小学校へ本の寄贈を7年続ける照屋寛孝さん(左)と学校司書の森田理恵さん=10月27日、那覇市の同校 寛孝文庫には人気本もずらり

 73歳から寄贈を始めた。それまでも、校内の樹木に樹銘板を付けたり「うちなーぐちクラブ」の先生をしたりと貢献してきた。「何か地域の子どもたちのために」と本の寄贈も思い立った。「われわれの世代の幼少期は、本に親しむ時間はなかった。地域の子どもたちの刺激になれば」との思いが込められる。

 年に10~20万円を学校へ託し、学校司書が本を選定する。文庫には図鑑、絵本、小説など人気本がずらり。ほぼ貸し出されているので、棚にはその一部が残るだけだ。学校によると、購入予算だと教科内容と関係のある本を購入する必要があるため、寄贈で自由に選定できる本は貴重だという。

 学校司書の森田理恵さん(33)は「とてもありがたい。文庫は常に人気です」と感謝する。

 毎年、全校集会を開いて児童が照屋さんにお礼を伝えているが、今年は新型コロナウイルス感染症の影響で実施できなかった。だが、文庫の本を読んだ児童から照屋さんに届けられる感想文には「文庫の本を制覇します」「○○が読めました」などと感謝の思いがつづられている。

 照屋さんは「司書の皆さんが、児童の好きな本をよく理解して購入されているおかげです」と照れ笑いしながら、うれしそうに感想文を見つめた。