電動アシスト自転車の人気が高まっている。自転車販売は、新型コロナウイルス感染防止の3密回避による公共交通機関からの切り替えが増え、全国的に好調。一方、坂の多い沖縄は、割高な電動アシストの需要も伸び、専門店の売り上げはコロナ流行前に比べ、3割増えた。通勤や通学のほか、飲食店の宅配まで需要は幅広い。ただ、初めて乗る人が多く、販売店では試乗や乗り方のアドバイスに力を入れている。(デジタル戦略部・照屋剛志)

約50台の電動アシスト自転車をそろえるイーバイクオキナワの店主の伊波さん=10月30日、那覇市若狭

 電動アシスト自転車は、ペダルを踏むとモーターが動き、こぐ力が小さくても速度が出る仕組み。モーターとバッテリーが付いているため、一般的な自転車より価格は高めで10万円台が主流だ。

 沖縄本島は、平野が発達しておらず、地形の起伏が激しく、坂が多い。全国的に自転車の売れ行きが伸びる中、沖縄では坂道も登りやすい電動アシストも注目を集めている。

 電動アシスト自転車専門のイーバイクオキナワ(那覇市、伊波寛人店主)では、政府の緊急事態宣言が解除された5月から購入が増え、10月までの売り上げは前年の3割増となった。

 通勤や通学用に会社員と学生の需要が増えたほか、運動不足解消を狙った高齢者は三輪車、子どもを乗せる主婦はチャイルドシート付きと客層が広がっているという。

 コロナの影響でデリバリーを始める飲食店からの購入も。室内コンセントで充電でき、原付バイクよりも維持費が抑えられる上、運転免許証を持っていないアルバイトでも扱えるため、注文が増えている。

 食事宅配サービス「ウーバーイーツ」の配達を始めたいと買い求める人もいた。自転車販売で県内最大手の沖縄輪業ではスポーツタイプを中心に伸びている。

 一方、電動アシストが初めての人がほとんどで、両社とも試乗を勧め、自分に合うか確かめてもらっている。イーバイクオキナワは、年配客には自宅まで商品を届け、乗り方を教えている。

 伊波さんは「久しぶりの自転車だと乗れないお年寄りも多い。お店で試乗してから購入を考えてほしい」と話した。