浦添市仲間の當山靜江さん(70)ら地域住民が美化に取り組む浦添中学校前の「希望の花園」で、ベトナム人技能実習生のグエン・タン・トゥエンさん(29)も花の手入れに精を出している。トゥエンさんから「沖縄のお母さん」と慕われる當山さん。「トゥエンは明るくて働き者。娘みたいにかわいい」と目尻を下げた。(浦添西原担当・宮里美紀)

花壇の手入れを続ける當山靜江さん(右から4人目)とグエン・タン・トゥエンさん(同3人目)ら=7日、浦添市仲間・希望の花園

 當山さんらは2005年ごろから、草木が生い茂り空き缶や粗大ごみが散乱する一帯をきれいにしようとごみ拾いを始めた。06年からは市の美らまちサポーターとなり、市や近隣住民からもらった花の苗を植えている。

 10人ほどがボランティアで毎朝手入れを続け、今ではアジサイやタチアオイ、千日紅やバラなど、年間を通じて色とりどりの花が咲く。當山さんは「協力してくれる人が増えるとうれしくて、やりがいがある」と額の汗を拭う。

 トゥエンさんが庭園を訪れたのは今年8月。花の写真を撮っていたトゥエンさんに當山さんが話し掛けて親しくなった。故郷のベトナムでは母と家でガーデニングを楽しんでいたといい、自然と花の水やりや、雑草を抜くなどの作業を手伝うようになった。

 この夏に沖縄に来たばかりで、パン工場で働く。日本語はまだたどたどしいが「沖縄とベトナムは天気が同じで、花も同じ」と懐かしそうだ。故郷に帰ったら「小さなパン屋を開きたい」と夢見る。

 當山さんは「真面目で仕事が丁寧。見習うところがたくさんある」と評価。メンバーはトゥエンさんが庭園まで約40分歩いていると知ると送迎したり、服や自転車を譲ろうとしたり「トゥエンが来る日が楽しみ」と声を弾ませる。「トゥエンにいろんな花を見せよう」と、近々本島北部までドライブする予定だ。

 當山さんは「沖縄にもこんな若者が増えたらいいねえ」と希望を込めた。