米大統領選で当選を確実にした民主党のバイデン前副大統領。県内では「米国第一主義」のトランプ氏の当確ではなかったことに安堵(あんど)の声が上がった。基地問題の変化に淡い期待を寄せる声もあり、「沖縄の危険な状況を見てほしい」と要望が上がった。

(資料写真)星条旗

 2017年12月に米軍ヘリの部品が落下した宜野湾市野嵩の緑ヶ丘保育園の保護者らでつくる「チーム緑ヶ丘1207」の与那城千恵美さん(47)=同市喜友名=は、バイデン氏の当確に「基地問題が大きく変わることはないかもしれないが、少しほっとしている。トランプ大統領よりは…」と胸をなで下ろした。

 トランプ政権時には「緑ヶ丘」の事故後、普天間第二小や浦西中(浦添市)に米軍ヘリの窓ガラスや部品が落下し、騒音も激化した。「バイデン氏には沖縄の子どもたちが置かれた危険な状況を見てほしい。学校上空は飛ばないようにして」と要望した。

 沖縄平和運動センターの山城博治議長は、中国を最大の脅威としていたトランプ氏に対し、バイデン氏は国際協調を重視していることに触れ「一触即発の軍事緊張は緩和されることになるかもしれない」。ただ、名護市辺野古の新基地建設には「急激に変わることはないのではないか」とし、「国際協調の政治姿勢が具現化されれば、風穴を開け、変化につながると思う」と淡い期待を寄せた。

 本島中部の米軍基地で働く40代男性は「県民の多くが反対する辺野古新基地建設は進めるべきではない。沖縄に目を向け、米国から日本政府に意見してほしい。米国が『いらない』と言えば、政府も聞かざるを得ないだろう」と話す。

 新型コロナ第3波や第4波の到来も懸念し、移動する軍人軍属のPCR検査や一定期間の隔離措置の徹底を要望。基地内で多くの感染者が出た際、米国人上司はテレワークが認められ、日本人従業員の多くは通常勤務を強いられることにも不満を示し「従業員の安全確保に目を向けるべきだ」と訴えた。

 宜野湾市で飲食店を営む米国出身のアルフレッド・シップさん(49)は、バイデン、トランプ両氏とも賛同できる面とできない面があるという。バイデン氏は福祉のために税金を上げると予想し「私は賛成だが、他人に『あなたもそうするべきだ』と言えない。選挙が終われば団結し、それぞれの考えを語り合うべきだ」と話した。