沖縄県石垣市の富野小中学校(宮川るり子校長)は10日、日本映画を代表する俳優で2014年11月10日に亡くなった高倉健さんをしのぶ会を開いた。高倉さんが生前、市内に滞在中に偶然同校の運動会を目にしたことが縁で交流が芽生え、亡くなった後も命日の日に“記憶”を語り継いできた。15人の全児童生徒は「とてもすてきな運動会。世界に誇れる日本の風景だと感じた」という高倉さんの言葉を胸に「一生忘れない」と誓った。七回忌のことしは、主演映画にちなんで黄色いハンカチ100枚を校庭に掲げた。

高倉健さんの命日に主演映画にちなんで黄色いハンカチ100枚を校庭に掲げ、同校との交流の歴史を振り返った児童生徒ら=10日、市桴海の富野小中学校

 高倉さんが運動会を見たのは21年前の1999年6月。後に自身のラジオ番組で話題として取り上げ「15人の子どもたちに対して、おじいやおばあら100人近い人が総出で盛り上げていて感慨深い」「とっても温かくて不思議なうらやましい光景」「気付いたら1時間立ちっぱなしで手をたたいて応援していた」などと熱っぽく紹介した。

 その後、高倉さんが手紙とラジオの録音テープを同校に送ったことを機に交流が生まれた。お礼に子どもたちの感謝の言葉のテープを贈ると、高倉さんからは双眼鏡が贈られるなど関係が続いた。

 体育館での式典では、当時のラジオ番組を流し、記憶を共有。宮川校長は、人生で一番大切なものを「心」と説いた高倉さんの名言を紹介し「校訓の『美ら心』と通ずる。感謝の気持ちを忘れず、思いやりの心を持って将来の夢に向かって頑張って下さい」と呼び掛けた。

 小学4年の山中悠琉さん(10)は「名俳優と深い関わりがあることが分かった。いつまでもしのぶ会を続けてほしい」と感想。中学3年の徳琉歌さん(15)は「高倉さんが富野小中学校に来たということを、一生忘れないようにしようと思った」と力強く語った。