【浦添・那覇】「はい、マンタ。どうぞ」。折り紙で作ったさまざまな動物の作品を乗客に差し出すのは安進タクシー(浦添市)の乗務員・與座仁志さん(73)。作品を手渡すようになり13年ほどがたつ。予期せぬ突然のプレゼントに乗客が頬を緩めるなど、独自のサービスが好評だ。(那覇担当・勝浦大輔)

折り紙を乗客にプレゼントしている安進タクシーの與座仁志さん=10月28日、那覇市久茂地

與座さんの折り紙作品の一部

折り紙を乗客にプレゼントしている安進タクシーの與座仁志さん=10月28日、那覇市久茂地 與座さんの折り紙作品の一部

 マンタ、ティラノサウルス、アヒルなど、作品は種類豊富で、レパートリーは30種類ほど。客待ち時間にさっと折る。

 與座さんによると、これまでに折った折り紙の数は10万個を超えているという。「おそらく日本で一番折っているでしょうね」と自慢げに話す。会員制交流サイト(SNS)で作った作品を発信もしている。

 與座さんが「折り紙タクシー」を始めたきっかけは、タクシーに乗った小学4、5年生くらいの女児の反応だった。「コンビニのレシートで折ったアヒルを渡すと『かわいい』ととても喜んでくれて。それからですね」と振り返る。最近は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、受け取らない客も少なからずいるが、大半はもらい受けるという。

 折り紙を渡し続け10年以上がたつと、10年前に與座さんのタクシーに乗ったという客との再会もあり、「まだやってたんですね」と驚かれることもある。「お守りにしている」と財布から折り紙を取り出した客もいたという。

 夜勤専属で主に那覇市の新都心や久茂地付近でタクシーを流している與座さん。最近は体調不良で休むことも多いという。

 神出鬼没の「折り紙タクシー」は、今日も那覇市内のどこかを回っているかもしれない。