高度経済成長期に、空前の手芸ブームが起こった。無機質な「四角い箱」といわれた団地に住む主婦らが、手芸サークルを立ち上げ、住居に人間的あたたかさを添えようと試みたのだ。電話や家電製品を手芸品で覆い、ドアノブにはカバーをつけた。当時、作る時間は家族を思う時間であり、手芸は愛の証しだった。 手芸とは何か。