[ふるさと元気応援企画 変化に挑む 久米島](上)

個人向けのオンラインショップを紹介する営業マネージャーの坂本将貴さん=11月20日、久米島町北原・久米総合開発

久米島沖の海洋深層水で育った車エビ(同社提供)

個人向けのオンラインショップを紹介する営業マネージャーの坂本将貴さん=11月20日、久米島町北原・久米総合開発 久米島沖の海洋深層水で育った車エビ(同社提供)

 新型コロナウイルスの流行で外出自粛が求められた4月以降、観光需要や沖縄県内の消費が激減し、大きく落ち込んだ県経済。久米島も例外なく多くの業種がダメージを受けた。そんな中でオンライン販売に活路を見いだし、逆境に挑む中小企業もいる。沖縄タイムスホームページ内の特設インターネットサイトで4~6日に開かれる「2020オンラインでまるごと久米島」の開催に合わせ、コロナ禍で挑戦を続ける久米島の人々の取り組みを紹介する。(南部報道部・松田麗香)

 日本一の生産量を誇る久米島の車エビ。久米島沖の海洋深層水で育てられた車エビは濃い甘みと弾力のある歯ごたえが特徴で、県内外で高級食材として扱われる人気の特産品だ。

 コロナ流行後は飲食店の営業自粛などの影響で出荷量が激減。競り価格も昨年同時期の半値ほどに下がった。そんなコロナショック真っただ中の5月、久米島町北原の養殖販売業者・久米総合開発では、新たな販路として、個人消費者をターゲットにオンラインショップでの小売り販売に力を入れ始めた。

 それまで売り上げの8割を卸売りが占め、個人の顧客は2割ほどだったが、オンラインショップ開設後は比率が逆転。自宅にいながらインターネットで買い物をする人が増えた「巣ごもり需要」の影響か、5月以降は例年と比べても大きく売り上げが落ちることはなかった。

 早期に個人向けのオンライン販売に着手したのが功を奏したが、企画した坂本将貴営業マネージャーは「コロナ対策だけではなく、『車エビといえば久米島』というイメージをつくり、個人ファンを増やすのが一番の目的」だと話す。

 認知度を高める手段の一つがオンラインショップだと言い、SNSも活用して品質の高さをPRしている。また生産から加工、販売まで一貫することで、市場価格の変動に左右されず収益の安定化につながることも期待する。

 「1次産業はもうからないという印象を変え、若い人が農水産業に挑戦したくなる環境をつくりたい。久米島の車エビのブランド力が高まれば、きっと実現できる」と力を込めた。

 沖縄タイムスふるさと元気応援企画の物産フェアは初出店。これまでは繁忙期と重なり人手が割けなかったが、オンライン開催と知り参加を決めた。「丁寧にこだわりを持って育てた車エビを多くの人に食べてもらいたい」と呼び掛けた。

 沖縄タイムスふるさと元気応援企画は12月4日から。キャンペーン広告はこちらから。