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沖縄の米軍、1日最多72人の感染確認 すべて海外からの移入者 隔離後に陽性

2020年12月1日 08:06

 沖縄県は30日、新たに在沖米軍関係者72人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。1日に確認された米軍関係者の数としては最多で、大規模感染は7月以来。米軍関係の感染者は累計で564人になった。在日米海兵隊の公式フェイスブックによると、内訳はキャンプ・ハンセン52人、普天間飛行場20人。県内では新たに10代から90代までの32人が感染し、累計は4326人となった。1日当たりの新規感染者が二桁になるのは66日連続。

在沖米軍基地内の新型コロナ感染者の推移

県の新型コロナ感染に関する判断指標と現状

在沖米軍基地内の新型コロナ感染者の推移 県の新型コロナ感染に関する判断指標と現状

■すべて海外から入ってきた人たち

 県によると、陽性が確認された米軍関係者は全て海外から沖縄へ入ってきた人たち。2週間の隔離後に検疫を受け陽性が判明した。検査数は466人だった。

 糸数公保健衛生統括監は「所属先など詳細な情報は入っていないが、基地外との接触はない。隔離された基地内施設で感染が広がったかどうかは調査中」と話した。県内新規感染者32人のうち、確認できた24人の感染経路は飲食9人、家族内8人、職場内4人、友人1人、施設内1人。残る1人の詳細は調査中。名護市の10~30代飲食業の男女4人も感染した。

 県内32例目のクラスター(感染者集団)となった那覇市内のカラオケのある居酒屋は新たに1人の感染が確認され計12人となった。直近1週間(23~29日)の人口10万人当たりの新規感染者は20・32人で全国4番目。最多は北海道の29・61人。

■基地従業員ら「不安」

 「72人も出たのか」「怖い」-。県内感染者32人の2倍強となる在沖米軍関係者の感染が判明した30日、県内米軍基地で働く日本人従業員は一様に驚き、情報不足を問題視した。米兵を相手に商売しているタクシー運転手や飲食業者は収入や生活への悪影響を心配している。

 キャンプ・ハンセンで働く女性によると、従業員間では米軍の定期異動の度に感染拡大するのではとささやかれ「みんな不安を抱いている」。この日の感染者増についても米軍からは何も知らされていないとし「みんなニュースを見て、大騒ぎしていた」と振り返った。

 本島北部の基地内で働く50代男性は「また増えたのかという感じだが、職場が閉鎖されるとは聞いていない」と冷静を装う一方で「やっぱり怖いという思いはある」と声を落とした。

 中部の基地内で働く40代女性は「職場の感染対策はきちんとしているので心配はない。ただ、米軍関係の感染状況はいつも日本側の報道でしか分からない。感染者の所属も知りたい」と疑問を呈した。同じく中部の基地で働く40代男性は「米国の感謝祭があったが、まだ日数もたっていない。何の影響で広がっているのかは気になる」。

 米軍基地に出入りするタクシー運転手の男性(62)は「自分が働いている基地からどれぐらい感染者が出たか気になる」と不安視。この日、仕事を早めに切り上げた運転手もいたという。

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