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転ぶ・落ちる・挟まれる 今年の沖縄の労災が過去最多になりそうな理由

2020年12月2日 08:27

 沖縄労働局(福味恵局長)は1日、2020年の労働災害発生状況で、休業4日以上の労働災害が10月末時点で945人(速報値)に上り、同時期の統計がある2000年以降、最も多かったと発表した。同局は、労働者の高齢化や新型コロナウイルス感染拡大が影響していると分析する。年間発生件数は統計がある1972年以降、過去最多になる可能性がある。過去2番目に多かった前年同期は924件で、21人(2・3%)増加した。

県内の労働災害発生件数

 業務中に新型コロナウイルスに感染し、労災保険の支給が認められた件数は、11件だった。6月~11月30日時点で申請は47件あった。

 死亡災害は、建設業で6人、接客娯楽業で1人の計7人が亡くなってる。前年同期は9人で、2人減少した。

 業種別では、製造業138件、建設業135件、陸上貨物運送事業76件、商業137件、接客娯楽業93件、保健衛生業171件、ビルメンテナンス業41件などとなっている。

 年齢別は、10代20件、20代113件、30代155件、40代177件、50代237件、60代以上243件で、50代以上が全体の50・7%を占める。

 事故別では、転倒が246件と最も多く、墜落・転落149件、動作の反動・無理な動作118件、挟まれ・巻き込まれ95件などとなった。

 同局は、労働者の高齢化により転倒などの事故の増加や従業員の安全管理体制が整っていない状況、人手不足による業務過多、機械設備の不備などが要因の一つと指摘する。

 福味局長は、「労災発生が増加し続けており、改善に至っていない」と危機感を募らせた。同局は、23年度末までに災害の減少を目指す計画を策定しているが、現状が続くと達成は困難とした。

 ホームページに業種別の災害防止対策を掲載するほか、多発する事業所や業種に対して個別で要請などを行い、事業所に対して安全確認の徹底を呼び掛けている。

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