【本部】町営市場近くにあるぜんざいの人気店、「新垣ぜんざい屋」が設置した券売機がユニークだと、来店客の間で話題になっている。券売機に表示されている20個のメニューボタンは全て「ぜんざい」で、ぜんざい1人前から20人前まで値段に応じたボタンがある。一体どうしてなのか? 理由を聞いてみた。

全て表記が「ぜんざい」の食券機=本部町の新垣ぜんざい屋

新垣ぜんざい屋を切り盛りする智子さん(左)と初美さん=11月12日、本部町

全て表記が「ぜんざい」の食券機=本部町の新垣ぜんざい屋 新垣ぜんざい屋を切り盛りする智子さん(左)と初美さん=11月12日、本部町

 券売機には、一つ300円のぜんざい1人分から20人分の6千円までボタンが20個並んでいる。店を立ち上げた初代の新垣隆元さんの長男嫁・智子さん(56)によると、券売機の設置は2006年。それまでは、注文を受けてからぜんざいを作っていたが「運動会など大きな行事があるときには店が混み合い、券を数えるのも大変で精算できないことも多くあった」と明かす。

 券売機を設置する際、作業や精算がしやすくできないかと考え、注文人数に応じた料金のボタンを1回押すだけで済むよう工夫を凝らした。券売機には「持ち帰り用」のボタンもあり、客から受け取った券を見ながら作業するため、無料の袋をスムーズに用意することができるという。

 新垣ぜんざい屋は1947年、初代の隆元さん・敬子さん夫妻が立ち上げた。ザラメを用いた薪窯(まきがま)製法で地域に親しまれ、開店当初は学生客が中心。みぞれやコーラ、パンやコーヒー等も提供していたという。

 隆元さんが他界してからは、長女の初美さん(73)と長男嫁の智子さんが、メニューをぜんざいだけに絞って営業を引き継いでいる。シャリシャリの氷が山盛りに盛られたぜんざいは、先代から受け継がれる少し強めの甘さが特徴だ。

 店の効率を考えた券売機は地域でも話題になり、訪れた観光客が面白がって写真を撮っていくこともあるという。初美さんは「今年はコロナの影響でいろんな祭りが中止になって寂しいけど、町営市場の活気に少しでも貢献できたらいいさー」と笑顔で話した。新垣ぜんざい屋の営業時間は正午~午後6時(月曜は定休日)※正月三が日は休み。電話0980(47)4731。(仲栄真宏通信員)