帝国データバンク沖縄支店が4日発表した2020年の後継者不在率動向調査によると、県内の不在率は81・2%で、4年連続の全国1位となった。全国平均より16・1ポイント高く、唯一、80%を超えた。昨年よりは1・7ポイント改善した。沖縄は本土復帰に伴う創業企業が多く、事業承継の経験が他地域よりも比較的少ないためと考えられている。

都道府県別の後継者不在率

新型コロナ感染拡大を契機とした事業承継への関心の変化

都道府県別の後継者不在率 新型コロナ感染拡大を契機とした事業承継への関心の変化

 同支店は「今年は新型コロナウイルスによる業績悪化が追い打ちとなり、事業継続の断念も想定される」とし、事業承継の支援が従来に増して重要と指摘。企業にも計画的な承継を提起している。

 事業承継の実態について分析可能な2206社を対象に、後継者の決定状況などを調べた。県内調査は4回目。

 業種別で不在率が最も高いのは「運輸・通信」の86・4%。IT企業のトップは比較的若く、コロナ禍でも業績好調な企業が多いことが要因と見られている。

 すでに後継候補が決まっている413社に承継先を聞いたところ、「子ども」が最多の45・3%を占めた。次いで「非同族」(従業員や社内外の第三者)33・2%、「親族」16・7%と続いた。

 前年と比べ「子ども」は4・7ポイント下がり「非同族」は4・9ポイント上がった。第三者への事業譲渡に対する抵抗感が軟化していると見られる。

 同支店は承継の意識調査も実施。対象の144社中、68社が回答した。コロナを契機とした承継への関心の変化を聞いたところ「変わらない」が80・9%を占めた。「高くなった」は7・4%、「低くなった」は1・5%だった。

 「コロナで承継どころではない」との声がある一方、「経営者が高齢で、コロナに感染すると経営に打撃を与える可能性が高い」と関心を高めた企業もあった。