琉球王家最大の別邸でクラシック音楽-。那覇市真地の識名園の御殿で11月19日、弦楽四重奏の演奏があった。新型コロナウイルス感染症対策で事前告知はされず、時間に居合わせた来園客らが鑑賞。庭園の雰囲気とクラシック音楽の融合を楽しんだ。

御殿で弦楽四重奏を演奏する(左から)金城由希子さん、田場尚子さん、上原玲未さん、新垣伊津子さん=11月19日、那覇市・識名園

 演奏家の金城由希子さん、田場尚子さんがバイオリン、新垣伊津子さんがビオラ、上原玲未さんがチェロを担当し、識名園が造られた1799年と同時期にベートーベンが作った「弦楽四重奏18番」など2曲を演奏。クラシック音楽の企画を手掛けるビューローダンケ代表の渡久地圭さんが司会を務め、歴史家の賀数仁然さんが迎賓館として利用された識名園や琉球の歴史について講演した。

 演奏を聴いた新里洋子さん(59)、山城孝子さん(66)は「この雰囲気とクラシックの不思議な融合に可能性を感じた。歴史の話も面白かった」と楽しんだ様子。ビオラを奏でた新垣さんは「時代が重なる選曲もよかった。時代は違うが気持ちがリンクしたような気分」と語った。

 イベントはコロナ感染拡大で中止や延期を余儀なくされた文化芸術活動を支援する文化庁の「JAPAN LIVE YELL project」の一環。市議会議場でバレエ音楽「ロミオとジュリエット」の小編成上演も予定され、いずれも映像配信する。