沖縄美ら島財団(本部町)は10日、フィールド自然史博物館(米国)との共同研究で、これまで1種類とされていた魚「アカタマガシラ」が、2種類に分かれており、そのうち漁獲量が多く広く認知されていた種類が新種であることが分かったと発表した。DNA解析や青色光への蛍光パターンの違いなどから判明。類似する魚種の識別に蛍光パターンの違いが有効だと示された世界初の事例だという。

新種と明らかになった「アカタマガシラ」(左)と「エンビアカタマガシラ」(右)。両種で蛍光パターンが異なる=(沖縄美ら島財団提供)

 アカタマガシラはイトヨリダイ科の魚で沖縄近海にも多く生息しており、青色光を照射すると発光することが知られていた。

 沖縄美ら海水族館が展示用に採集したアカタマガシラに、100匹に1、2匹の割合で、わずかに色や形が異なる個体がいることが分かり、研究を開始。両種の個体の形やDNA解析のほか、青色光を当てた際の蛍光パターンが違うことから別種と明らかになった。

 またさらなる研究で、多く漁獲され「アカタマガシラ」として従来認識されていた方が新種で、少ない方は1909年に台湾で報告されていた既知種であることも判明した。

 一般的に新種には新たな和名を付けるが「アカタマガシラ」として既に認知されていることから、今後も和名はそのまま。既知種は新たに「エンビアカタマガシラ」と名付けられた。

 両種は同館の「海のプラネタリウム」コーナーに展示飼育されており、財団は「今後の飼育研究で魚類の種間関係と蛍光との関係が明らかになる可能性がある」としている。

 研究結果は11月18日付の動物分類学の学術雑誌「Zootaxa(ズータクサ)」に掲載された。