全島闘牛大会などで沖縄一の闘牛を育てている沖縄県の読谷村古堅の佐久川政秀さん(63)が、33年の飼育経験を通した牛への愛情、牛から学んだ多くの事例をまとめた格言集「道しるべ」を作った。

闘牛を通して学んだ格言集を作った佐久川政秀さんと黄龍=4日、読谷村

 今年11月の秋の全島闘牛大会中量級の部で優勝した「古堅モータース☆黄龍」が、大会を最後に引退するのを機に、苦楽を共にした7年の思い出を写真を交えながら振り返った。2021年の干支(えと)の「丑(うし)年」が人々にとっての繁栄を祈念する意を込めて作ったという。

 沖縄写真連盟賞などを受賞し、佐久川さんと親交がある南風原町の闘牛写真家、新垣フミ子さん(76)が写真を提供した。

 格言集には、「牛もあなたの行動を見ている」や、牛の能力を伸ばすにはたたくのではなく「褒めて伸ばす」といった言葉のほか、「公平に愛情を注ぐ」など育てる上での心構えなどを記している。

 項目を31にまとめた。1を「てぃーち」2を「たーち」、11は「とぅあまい てぃーち」、21は「はたちあまい てぃーち」とするなど、うちなーぐちで表記しているのも妙味だ。

 表紙を飾る「あちさんやー(暑いなぁー)」は、昨年4月初めの昼下がり、佐久川さんが黄龍と散歩に出掛ける際、「自分も暑い。君も暑いだろう」と愛牛の首にタオル、クバ笠(がさ)をかぶせてねぎらう様子の写真を掲載した。

 黄龍は引退後、与那国島の牧場で余生を送る。「最後の最後まで頑張り、勇気や元気、感動を与えてくれた。もう頑張らなくていいよ。ゆっくり過ごしてほしい」。愛牛を眺めながら佐久川さんはそうねぎらった。(翁長良勝通信員)