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小中学校は臨時休校・高齢者施設は厳戒態勢‥‥島全体がクラスター認定で「一歩も外に出られない」

2020年12月25日 06:16

 「一歩も外に出られない」「みんなピリピリしている」。24日に島全体をクラスター(感染者集団)と認定された沖縄県伊平屋村。村内の小中学校は15日から臨時休校し、共同売店は時間短縮営業を始めるなど、日常生活に影響が及ぶ。小規模離島での感染拡大という事態に、村民は保育や介護など福祉サービスへの波及を不安視している。

伊平屋村

県の新型コロナ感染に関する判断指標と現状

伊平屋村 県の新型コロナ感染に関する判断指標と現状

 村内では22日から県による集団検査が始まり、濃厚接触者に加え、公務員や医療、介護従事者らが優先的に受診した。村内唯一の医療機関である伊平屋診療所は午前中を濃厚接触者らコロナ対応に充て、一般患者は午後に診療している。伊礼幸雄村長によると、金城時正副村長に加え、村職員4人の感染が確認されたが、現時点で村の業務に大きな支障はない。

 小中学校は「第1波」と「第2波」の際には休校しなかったが、今回は休校に踏み切った。村は「家族間感染もあり、校内での感染を防ぐため」と説明する。

 村在住の西銘仁正さん(72)は「1200人の村で30人は普通じゃない」と指摘。「このままだとありとあらゆる所に影響が出る。例えば保育園が休園したら、親は仕事ができなくなる。みんなもっと危機感を持つべきだ」と懸念する。

 村高齢者生活福祉センターとらず園の伊礼春樹所長(49)は、島で感染者が初確認された12日以来、毎日施設内を消毒している。デイサービスは一時休止中。「厳戒態勢だが、サービスを受けないことで高齢者の心身機能が低下しかねない」と危惧。「離島の介護職は常に人手不足。僕らが感染した場合、代わりがいないことも不安だ」

 村我喜屋区の山内進区長(70)は自宅で家族と会話する際もマスクを着け、役場との連絡も電話で済ませる。「今のところ高齢者の感染は少ないが、いつどうなるかは分からない。年をまたぐ2週間が勝負だ」と気を引き締めた。

■スナックから拡大か

 伊平屋村内で最初に陽性者が出たのは今月12日。カラオケスナックの関係者で、家族によると、11月末から体調不良で自宅療養していた。島外から来店した客の1人が陽性になり、濃厚接触者としてPCR検査を受けたところ、陽性だった。

 島内では12月6日、100人程度が参加した集落の忘年会があった。参加者によると、2次会に流れてこのスナックを利用した人たちがいて、その中の1人も後日、陽性が判明した。

 同店では6日、本島からダンサーを招いた催しがあり、若者を中心に約20人の来店客がいた。9日に忘年会で同店を利用した金城時正副村長の陽性も判明していて、店の利用者を中心に感染が広がったとみられる。

 村では現在、岸壁の整備や災害復旧などの工事が行われていて、島外から工事関係者が多数出入りしている。

 5日には、村や村教委の主催で島外から出演者約30人を招いた芸能公演があり、同じ会場で会食も開かれた。出演者によると、村側の出演者の1人が陽性になったが、島外からの出演者に陽性者は確認されていないという。

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