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大規模感染「明日は我が身」沖縄の離島に広がる警戒感 高山義浩医師「『持ち込ませない』が基本」

2020年12月26日 08:10

 沖縄県伊平屋村で30人に及ぶ新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)発生を受け、伊平屋同様に医療体制の脆弱(ぜいじゃく)な県内の小規模離島は「同じ事がいつ起きてもおかしくない」と警戒を強めている。

有人離島が多い竹富町。写真は西表島白浜

 小規模離島の多い竹富町。ある診療所関係者は伊平屋のクラスターを「明日はわが身」と受け止める。離島は人と人の距離が近いため感染したら一気に広がるとし「高齢者も多く住んでいる。年末年始の人の往来が心配だ」と懸念した。

 町健康づくり課の担当者は「同じ事がいつ起きてもおかしくない」と危機感を募らせる。8月に初めて西表島で感染者が確認されて以降、町民に感染対策の徹底を呼び掛けたほか、地域行事も縮小・中止した。その後、新規感染者はいないが、年末年始の人の往来に気をもむ。「全く油断ならない状況。町のホームページやSNS、防災無線などで呼び掛けを強化している」と語った。

 北大東村は、伊平屋のクラスター発生前の23日、年末年始の過ごし方を示したチラシを各家庭に配布。親せき同士のあいさつ回りを控えることや、村へ帰省中に祖父母など高齢者と接する時は、特に注意することなどを呼び掛けている。

 粟国村は「小規模離島で新型コロナが発生すると大変なことになるという警戒心を住民はあらためて持ったと思う。県の方針に沿って対応していきたい」、久米島町は「県の動向も踏まえながら逐一、対応を検討する」としている。

■持ち込ませないことが基本

 一つの診療所に一人の医師。医療体制の脆弱(ぜいじゃく)な小規模離島における新型コロナ感染は常に警戒が必要だ。県総括情報部医療コーディネートチームのメンバーで県立中部病院感染症内科の高山義浩医師は「小さな島で、通常の医療もしながら新型コロナに備えることは、非常に大変で複雑な業務だと理解してほしい」と訴える。精神的負担も大きく「感染対策を呼び掛けても、住民や行政の理解が得られない」と悩む医療者もいるという。

 患者が見つかれば、医療体制の整った本島へと搬送が必要だ。伊平屋の場合、感染判明の続いた先週から議論して集団検査の実施に踏み切った。陽性者は全て無症状や軽症だったため、フェリーに隔離し搬送できたものの、高山医師は「大人数での会食自粛などの感染対策が徹底されていたら、これほど広がらなかっただろう」と指摘する。

 今後は年明けの成人式を懸念している。大都市に住む若者が島に帰省し、高齢者との接触が繰り返された結果、同時多発的に患者が出ると搬送が滞ることも考えられるという。「医療資源が限られた小規模離島では『持ち込ませない』が対策の基本。流行地からの訪問はできるだけ避けてほしい」と強調した。

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