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コロナ病床13床に患者15人 石垣市の病院が会見、ICUも逼迫し「ベッドが足りない」

2021年1月13日 06:20

 沖縄県立八重山病院(篠﨑裕子院長)は12日、新型コロナウイルスの入院患者の増加に医療資源を集中して対応するため、コロナ以外の重症患者を本島内の病院に自衛隊機などで搬送する方針を明らかにした。重症患者を治療する集中治療室(ICU)8室のうち、コロナ治療用に使用している2室がすでに埋まり今後対応できなくなる可能性があるため、他の一般医療を制限してコロナに必要な医療体制を整える必要があると判断した。

八重山病院に入院する新型コロナウイルス患者が増えて医療が逼迫していると訴える篠﨑裕子院長(左から2人目)ら関係者=12日、石垣市真栄里・県八重山事務所

 石垣市の県八重山事務所で記者会見した篠﨑院長は12日午後5時現在でコロナの専用病床数(13床)を上回る15人の陽性患者が入院していることなどを挙げて、「軽症者が重症化した事例も現実に起きている。かなり医療体制は逼迫(ひっぱく)した状態にある」と危機感をあらわにした。

 同日午後には八重山病院で感染が分かったコロナ重症者1人が、人工心肺装置「ECMO(エクモ)」による治療が必要になり、自衛隊機で沖縄本島内の医療機関に搬送された。

 同病院にはほかに中等症患者2人と陽性の疑いのある患者4人が入院中。さらに石垣島徳洲会病院には比較的症状が軽い患者が5人、県の療養ホテルに10人、自宅療養者が1人いる。年明けから患者数が増え重症化しやすい高齢者の患者も増加傾向だという。

 会見に同席した八重山病院の上原真人麻酔科医師は現在、コロナ治療のために他の病棟から一時的に看護師とベッドを移して対応しているが「それでも足りない状況」と指摘した。

 今後さらに重症患者が増える恐れもあることからコロナ対応にシフトする方針を決めた。すでに一部の手術は12日から延期している。がん患者についても本島に搬送して治療を受けてもらうよう県の対策本部と調整している。手術した場合でもその後は本島に搬送して療養してもらう方向で詰めているとしている。

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