副題の「漢詩の手帖(てちょう)」を見て敬遠したくなる人がいるかもしれない。しかし心配は無用だ。このエッセー集には、五言絶句の講釈など出てこない。読み始めれば、たちまちかろやかで自在な文章に魅了され、知の愉悦に酔いしれることになる。