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沖縄の飲食店、デリバリー1.6倍増の店も コロナで外食自粛、限定メニュー開発で商機

2021年1月16日 10:11

 新型コロナウイルスの感染拡大により、県内の飲食店でデリバリー(宅配)の注文が伸びている。県の時短営業要請や、政府が11都府県に緊急事態宣言を発令するなど、会食自粛の雰囲気が高まる中、感染予防として需要が増加している。来店が落ち込んでいる店舗はテークアウトと並ぶ売り上げ確保策として重視。宅配限定メニューを開発するなど消費の取り込みに奮起する。(政経部・仲田佳史)

飲食店の従業員(右)から料理を受け取るツボデリの配達員=14日、那覇市

 県内の飲食80店舗の料理を届けるツボデリ(那覇市)は昨年12月の宅配件数が前月比1・6倍の430件。宅配を始めた同年5月からの実績で最も多かった。クリスマスや年末の連休需要もあるが、運営するツーボックス沖縄支社の竹内学支社長は「自宅でのリモートワークや、会社仲間と飲食店での昼食を控える動きがあり、就業時間中の平日利用が多かった」と話す。

 飲食店の登録申し込みが増え、12月は15店、1月は3店が加入。2月末までに100店になると見込んでいる。

 出前サイト「出前館」の宅配事業を担うカツデリ(那覇市)も12月の宅配件数が1・2倍。照屋秀人社長は「県独自の宣言が発令された8月も伸びた。感染の高まりと宅配の受注件数は比例している」と指摘する。需要の増加に対応するため、4月までに那覇市国場と北谷町の2カ所に配達拠点を新設する予定だ。配達員の不足を補うため、個人事業者と配送委託契約を結ぶ計画も立てており、準備を急ピッチで進めている。

 県の時短要請で宅配サービスを始めるバーや居酒屋も増えた。「dining bar SAMURAI 甲子園」(那覇市)は「お好み焼き甲子園」の店名でツボデリに登録。浅田修兵代表は「客足の減少で昨年6月にお好み焼きが食べられるバーに業態変更した。深夜営業ができない分、宅配で補わなければ」と気を引き締めた。

 観光客が売り上げの6割を占める「神戸BAR仲々」(同)は「戻りかけていた予約が宣言発令でキャンセルのオンパレード」と吐露。宅配は売り上げ全体の1割に満たないが、重要な収入源とする。

 宅配限定メニューを開発する店舗も。こだわりとんかつ太郎は宅配用オードブルを作り、クリスマスや正月需要の取り込みにつなげた。メニューの充実が需要の開拓に役立つとして、新都心店の下地喜世重チーフは「生活スタイルの変化に合わせて提案していきたい」と意気込んだ。

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