ぎしぎしと軋(きし)む鉄階段を上って二〇三号室の前に行くと、省吾(しょうご)は上着のポケットから鍵を取り出した。ドアを開けて部屋に入り、電気をつける。内側から鍵をかけると靴を脱いで玄関を上がり、台所を通り抜けて奥の六畳間に向かう。  和室に入った瞬間、すえた臭いが鼻をついた。