沖縄県中小企業団体中央会(島袋武会長)が18日発表した中小企業労働事情実態調査報告書によると、2020年の経営状況について「良い」と回答した企業の割合から「悪い」と回答した企業の割合を差し引いたDIは、新型コロナウイルスの影響でマイナス43・8となり、前年より53ポイント悪化した。製造業や卸・小売業、情報通信業など幅広い業種で落ち込んだ。DIがマイナス40以下となるのは11年の東日本大震災以来9年ぶり。

経営状況DI

 上部団体の全国中小企業団体中央会がまとめた全国のDIはマイナス55で、39・8ポイント悪化した。11年の震災時以上にマイナス値が大きく、県内より影響が深刻化している状況がうかがえる。

 県内各社に、経営へのコロナの影響を尋ねたところ、最多は「売上高の減少」で64%。「取引先・顧客からの受注減少」が47・1%、「営業活動等の縮小」33・4%と続いた。

 雇用環境への影響では「特に変化がない」が41・8%で最多。「子の学校等休校のための欠勤・遅刻・早退をした従業員がいる」が31・4%、「労働日数を減らした従業員がいる」が28・4%だった。

 県内は子どものために勤務状況を変えた就労者の割合が全国より8・5ポイント高く、中央会は「地域独自の支援策を検討する必要性がある」と分析している。

 調査は20年7月1日、県内800事業者に質問票を送り、313事業者から回答を得た。

■12月業況9.1ポイント悪化

 県中小企業団体中央会(島袋武会長)が18日発表した、昨年12月の県内景況動向調査(全22業種・1771社)によると、前年同月と比べ業況が「好転」とした業種から「悪化」とした業種を差し引いた業況判断指数(DI)はマイナス77・3となり、前月から9・1ポイント悪化した。

 新型コロナウイルスの感染拡大で、国の観光支援事業「Go To トラベル」が一時停止され、県も飲食店や遊興施設に対し地域限定で時短営業を要請したことで「飲食料品小売業」が悪化に転じた。また、コロナによる来店客の減少で「自動車卸売業」も悪化した。

 製造業は前月と同じマイナス80。めん類、豆腐・油揚げ業、パン、酒類の4業種共に、売り上げの低迷が続いている。かりゆしウエア製造の「繊維・同製品」は消費者の買い控えにより販売枚数は伸び悩んでいるが、来季に向けた工場の稼働率はほぼ前年並みで推移している。

 非製造業は16・7ポイント悪化のマイナス75。那覇市商店街とホテル旅館業、飲食料品小売業の3業種はGoToの一時停止で売り上げが減少した。酒類や菓子類など「各種商品卸売業」は納入キャンセルが出始め、先行きの悪化を懸念している。