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「テレワークできる人がうらやましい」と嘆く居酒屋バイト 観光業は「収入がゼロに」 沖縄県の緊急事態宣言で

2021年1月20日 07:22

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、玉城デニー知事が3度目となる沖縄県独自の緊急事態宣言を出した19日、県民からは「覚悟はしていた」などと冷静に受け止める一方で、多くが収入減など生活面での不安を訴えた。時短営業や往来自粛の必要性に理解を示すものの、感染の勢いが収まらない中での宣言には「もう少し早ければ」と不満も上がった。

時短営業拡大を前に、午後10時までは飲食を楽しむ人たち。それでも客足が落ちているという那覇市内の飲食店街=19日午後8時すぎ(金城健太撮影)

県の新型コロナ感染に関する判断指標と現状

県内感染者の居住別状況

時短営業拡大を前に、午後10時までは飲食を楽しむ人たち。それでも客足が落ちているという那覇市内の飲食店街=19日午後8時すぎ(金城健太撮影) 県の新型コロナ感染に関する判断指標と現状 県内感染者の居住別状況

 那覇市の居酒屋従業員、宇座朋子さん(60)は「感染者が増えているので仕方ない」と肩を落とす。協力金の額に不満を隠せないが「今は辛抱の時期。感染を広げないため店として要請に協力したい」と話した。

 那覇市の居酒屋アルバイトの男性(28)は、収入がコロナ禍前の3分の1に減ったと嘆き「午後10時まででもカツカツなのに、8時となるときつい。テレワークできる人がうらやましいです」とつぶやいた。

 今帰仁村でスナックを営む内間るみ子さん(61)は「午後8時からの営業なので、実質的に休業となる」と声を落とした。万一、感染者が店から出てしまったら死活問題だとし「稼ぎ時で本当に痛いが、涙をのんで受け止めるしかない」。

 時短要請を北部全域に広げるよう県に求めていた今帰仁村商工会の島袋松男会長は県を評価し「会員には協力金でなんとかしのいでもらいたい」と期待。時短の期間については終了前に再判断し、適切に対応してほしいと要望した。

 石垣市でサイクルツアーを手掛ける川満陽一さん(54)は観光客が途絶えた昨年末から予約が全てキャンセルになり「収入ゼロ。もうぎりぎり」と嘆く。感染拡大地域との往来制限は「最優先に取り組むべき対策」と理解を示す一方で、これまでの往来が感染拡大を招いたと指摘し「もっと早めに出してほしかった」と不満を漏らした。

 沖縄市の事務職の女性(42)も「これだけ感染者が増えてからでは遅いのではないか」と疑問視。県がテレワークなどを推奨していることに「オンラインではできない職種もあり、自分も厳しい」と苦言を呈した。

 沖縄市で営むライブハウスを昨年12月から休業している豊里満さん(64)は「開けても集客は見込めない。協力金は本当に助かる」と安堵(あんど)する。午後8時までの時短営業だと市内ほぼ全てのライブハウスが休業になる見込みで「苦しい状況は続くが、今は耐えるしかない」と自らを奮い立たせた。

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