沖縄県独自の緊急事態宣言に伴い、午後8時までに閉店する時短要請が22日から始まったのを受け、対象となる飲食店は8時以降を持ち帰りに切り替えたり、新たに昼食営業を始めたりと工夫を凝らしている。飲食店の料理を宅配する事業者には新規契約の問い合わせが相次いでおり、運転手の増員やサイトへの店舗掲載の準備に追われている。新型コロナによる売り上げ減を少しでも補おうと、各店は新たな収益機会の確保へ試行錯誤を続けている。(政経部・仲田佳史)

午後8時に閉店し、店舗前にケータリングカーを設置して弁当の販売を始めた「ステーキハウスOK」=22日午後9時16分、沖縄市比屋根(下地広也撮影)

 沖縄市の「ステーキハウスOK」は22日から、店舗前にキッチンカーを置いて午後8時以降を持ち帰りにするサービスを始めた。県は店内での飲食を午後8時までに終えれば、以降を持ち帰りや宅配に切り替えての営業継続を認めている。接客が短時間で、マスクの着脱もないため感染リスクが低いことから、協力金も支給される。OKは、店舗内での持ち帰り営業が飲食営業との誤解を与えないよう配慮し、店舗前にキッチンカーを出すことにした。

 県は時短要請の実施に当たり協力金4万円を支給するが、事業者の手元に届くまで時間がかかる。人件費や家賃、光熱水費の支払いを回すためにも日々の現金収入が必要だ。當山康司代表は「週明けからは、昼食時にキッチンカーでの各地の巡回も始める。売り上げが減る状況を指をくわえて見ている訳にはいかない」と奮起する。

 那覇市の「七輪焼肉しぇいくはんず」は25日から昼食営業を始める。和崎光朗(みつあき)代表は「2月に入ればプロ野球キャンプが始まり、本来は需要が見込めるシーズン。今年はコロナで無観客が決まったので、常連のプロ野球ファンの来店も見込めない」と頭を抱える。市内で「鮨弥栄(やさか)」も運営しているが、鮮度が大事な食材のためロスがないよう仕入れ量も調整している。「協力金が支給されるが正直、全く足りていない。ただ支給のない業種があるのを考えると無理も言えず、耐えるしかない」と気を引き締める。

 宅配事業者の「ツボデリ」には「県が宣言を検討中」との報道が出てから、飲食店から10件程度の問い合わせが来ている。うち8件が新規契約につながり、サイトへの登録作業に追われる。注文の増加に合わせて新たに運転手を5~6人増やして対応中だ。

 2月7日の宣言終了を見据えて集客に取り組む事業者もいる。国際通りのれん街は宣言終了の翌8日から3月19日まで、飲食約30店舗共同で「ドリンク1杯目1円キャンペーン」を打つ。

 担当者は「観光客が厳しい中、県民を呼び込みたい。コロナ禍で厳しい経済状況の中、お得感で集客につなげられれば」と話した。