沖縄県は22日、名護市辺野古の新基地建設に伴い、沖縄防衛局が申請していた約3万5千群体のサンゴを移植するための特別採捕許可を不許可とした。軟弱地盤の改良のため、変更承認が必要となり、「当初の埋め立て承認の内容では工事を遂行・完成できず、必要性が認められない」などとしている。防衛省は「内容を精査の上、適切に対応する」とした。県の処分を不服とし、再び法廷闘争に発展する可能性がある。

サンゴ特別採捕の不許可理由の骨子

辺野古周辺の移植対象サンゴ分布

サンゴ特別採捕の不許可理由の骨子 辺野古周辺の移植対象サンゴ分布

 昨年6月、軟弱地盤がある大浦湾側に生息する小型サンゴ類3万5350群体、大型サンゴ類21群体などについて、許可申請が出されていた。

 県は、8月と11月に防衛局に採捕期間や移植先の選定理由や具体的な場所などの説明を求めたが「具体的な計画が示されておらず、申請内容に妥当性が認められない」と指摘。水産資源を保護培養する上で、問題が生じる恐れがあることなども不許可の理由とした。

 2019年4月と7月に申請された計約4万群体は県の審査が長期化し、農林水産相が「許可せよ」との是正の指示を出すなどして訴訟に発展。来月3日に一審の判決が出る。

 訴訟で、県は今回の不許可理由と同様の主張を展開。係争中のため依然、判断をしていない状態だが、県水産課は「今回の判断をもって、不許可相当になる」との認識を示した。

 玉城デニー知事は22日、不許可としたことについて、記者団に「われわれが取ってきた対応(主張)を踏襲している」と述べた。