沖縄市の中央パークアベニューにある「大衆食堂ミッキー」が、2020年で創業から50年を迎えた。新型コロナウイルスの影響で昨年3月から休業していたが、12月から約9カ月ぶりに営業を再開。店主の嘉手納江利子さん(56)は「店を始めた母から受け継いだ味を大事に、ここまで続けてきた。今後も体が続く限り店を続けるよ」と笑顔で意気込んでいる。(中部報道部・豊島鉄博)

大衆食堂ミッキーを営む嘉手納江利子さん。店内のいすやテーブルは、ゲート通りで営業していた頃から使用しているものも。「味だけでなく、雰囲気も創業者の母から引き継いでいる」と語る=22日、沖縄市中央

人気の「テビチ」。ビネガー(酢)やオリジナルのハットソースで味の変化も楽しめる

大衆食堂ミッキーを営む嘉手納江利子さん。店内のいすやテーブルは、ゲート通りで営業していた頃から使用しているものも。「味だけでなく、雰囲気も創業者の母から引き継いでいる」と語る=22日、沖縄市中央 人気の「テビチ」。ビネガー(酢)やオリジナルのハットソースで味の変化も楽しめる

 ミッキーは1970年、嘉手納さんの母富美子さん(故人)が、米軍嘉手納基地近くにあるゲート通りに開店させた。場所柄、創業当時から米国人を中心に親しまれた。

 嘉手納さんは20年以上前から店を手伝い始め、2002年ごろ母から店を引き継ぎ、05年に現在の場所へ移転した。持ち前の明るさもあり、移転後は外国人客だけではなく地元客や観光客の来店も以前より増えていった。

 メニューは定番の沖縄料理からオリジナル料理まで40種類以上にわたり、全てに英訳も付いている。2日間じっくり煮込み、秘伝のたれで味付けした「テビチ」は特に人気だ。約40年前に常連だった男性米兵の名にちなみ、照り焼きチキンは「Theo Chicken(テオ・チキン)」の英訳がつけられた。数年前、男性の孫が食べに来たこともあったという。

 地元出身のDA PUMPのISSAさんがテレビ番組で紹介したことから、近年はさらに多くの観光客も訪れるようになった。

 そんな中、コロナが県内でも瞬く間に広がり、昨年3月下旬から店を長期間休んだが、常連客や家族の後押しもあって12月1日からお店を再開。多くの来店客から花やお菓子をプレゼントされた。

 「こんなにたくさんの人が待ち望んでくれていたことにびっくり。本当にうれしかった」

 久しぶりに営業再開したものの、コロナ感染はさらに拡大。1月には県独自の緊急事態宣言も発令され、営業時間の短縮を余儀なくされた。それでも「コロナで悩んでいる人も多いと思う。元気になってもらえる場でありたい」と意気込む。

 「休んでいる間にリフレッシュでき、お客さんを温かく迎え入れたいという気持ちがさらに強まった」と語る嘉手納さん。「60年、70周年に向けてまた頑張ります」と笑顔をはじけさせながら、力強く語った。