[1万票差の裏側 2021年 浦添市長選](下)県内政局への影響

 「菅です。松本哲治さんをよろしくお願いします」。告示2日後の2日午後2時半すぎ。赤嶺昇県議会議長の携帯電話が鳴った。

 菅義偉首相からだった。電話は、新型コロナ下、自公幹部が深夜の銀座クラブを訪れた問題で謝罪に追い込まれた衆院議院運営委員会の直前。県政与党の立場ながら玉城デニー知事と距離を置く赤嶺氏の支援が必要だと判断した。コロナ対応で政権に強い逆風が吹く中でも、首相の頭からは浦添市長選が離れなかった。

 那覇港湾施設(那覇軍港)の浦添移設の是非が最大争点だった浦添市長選。政権与党の自公が推薦した松本氏と、県政与党を構成する勢力が支援した伊礼悠記氏との一騎打ちは、来年の知事選を見据えた「自公」対「オール沖縄」の代理戦争の側面もあった。

 那覇軍港の浦添移設は菅氏が官房長官時代から力を入れてきた。...