那覇市国際通り商店街振興組合連合会(真喜屋稔理事長)は、かつて那覇市の国際通りにあった「アーニーパイル国際劇場」をインターネット上で復活させる計画を進めている。コロナ禍で各種イベントの開催が困難となる中、特設サイトを立ち上げ、エイサーやアーティストによる音楽ライブなどをオンラインで楽しめるようにする。14日からクラウドファンディングで資金を募り、本年度中にも公開する考えだ。

アーニーパイル国際劇場の外観=1951年11月ごろ(提供・NPO法人シネマラボ突貫小僧)

 アーニーパイル国際劇場は終戦直後に建てられた大衆娯楽施設で、那覇市牧志のぶんかテンブス館付近にあった。目覚ましい復興を遂げ「奇跡の1マイル」と呼ばれた国際通りを象徴する建物だった。国際通りの名称の由来にもなったとされている。

 近年は観光客でにぎわっていた国際通りだが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で客足が激減。各種イベントも中止が相次いでいる。

 こうした中、同連合会はかつての復興の象徴だったアーニーパイル国際劇場をデジタルで復活させ、そこから各種イベントを発信、集客する企画を進めている。てんぶす前やホールで無観客のイベントを開き、オンラインで配信することなどを検討している。

 連合会の石坂彰啓事務局長は「できるだけ、当時のアーニーパイル国際劇場の姿にしたい。当時を知る人に聞くと、戦火で倒れた電柱を座席に使っていたという話もある。そうした雰囲気も再現したい」とこだわりを見せる。

 同事業では、VR(仮想現実)の技術を活用し、「バーチャル国際通り」も構築する。実際に訪れることができなくても、通りの散策を楽しむことができ、将来的にはここで写真撮影や買い物を楽しめる仕組みも検討する。

 真喜屋理事長は「国際通りのブランドを強力に発信し、多くの人にその魅力を体感してもらいたい」と語った。

 デジタルの「アーニーパイル国際劇場」の開発・運営資金は14日から、クラウドファンディングのサイト「キャンプファイヤー」で募る。目標額は300万円としている。

[ことば]アーニーパイル国際劇場 1947年12月、当時、沖縄を施政下に置いていた米軍政府が許可した民間の映画劇場。名称は伊江島で戦死した米国人従軍記者の名にちなむ。那覇市牧志に露天劇場として建てられ、後に本格的な劇場として改築された。70年に国際ショッピングセンター建設のために取り壊された。