沖縄県の浦添市伊祖トンネル付近の国道330号でダンプカーが中央分離帯を越えて対向車線に進入し、2人が死亡した多重事故で、ダンプカーの運転手が事故直前に意識を失っていた可能性があることが捜査関係者への取材で分かった。県警は12日、運転手が勤務する会社を道交法違反(過労運転)の疑いで家宅捜索した。

浦添市伊祖での事故直前の防犯カメラの映像。ダンプカーが隣の乗用車の方に寄っていき、接触した後、対向車線に突っ込んだ(「セレモしらゆり」提供)

多重事故直前のダンプカーの走行軌道

浦添市伊祖での事故直前の防犯カメラの映像。ダンプカーが隣の乗用車の方に寄っていき、接触した後、対向車線に突っ込んだ(「セレモしらゆり」提供) 多重事故直前のダンプカーの走行軌道

 県警は12日、死亡した2人は那覇市樋川の女性(26)、息子の男児(1)と発表した。ダンプカーを運転し意識不明の重体で入院したのは宜野湾市我如古の会社員(60)と公表した。

 捜査関係者によるとダンプカーが伊祖トンネルに入る前、蛇行気味に走行する様子が後続車両のドライブレコーダーに映っていたという。ダンプカーは伊祖トンネルに入る前に左へ振れ、トンネルを抜けた直後に車道左側の縁石に接触。その後進行方向が右向けに変わり、隣の第2通行帯を走行していた乗用車に接触、中央分離帯を越えた。

 県警は運転手が事故直前に何らかの理由で意識を失い、運転ができない状態となっていた可能性があるとみて慎重に調べている。

 運転手には脳内出血がみられ、12日現在も意識不明の状態で、県警は回復を待って事情聴取する予定。

 県警は12日、運転手が勤務する浦添市と西原町の会社や事務所2カ所を家宅捜索し、出勤記録や業務日誌、車両整備記録などを押収した。会社関係者によると、運転手は就業規則通りの休暇を取得しており「持病もなく、体調面で問題はなかったと思う」という。

 死亡した2人と同じ車両に乗っていた女性(45)は内臓出血などで集中治療室に入っている。搬送された6人のうち1人にけがはなかった。