親子2人が死亡するなど5人が死傷した浦添市伊祖トンネル付近の多重事故で、当時ダンプカーを運転し、意識不明の重体で入院していた男性(60)が17日までに意識を回復した。捜査関係者によると、会話もできるという。県警は今後、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)容疑での立件も視野に、運転手から事情聴取する方針。

 県警は、運転手が過労運転によって道路を逸脱した可能性もあったことから、事故翌日の12日、運転手が勤務する会社を家宅捜索し、出勤記録簿などを押収した。捜査関係者によると、残業時間や労働日数などに現時点で問題は見当たらないという。

 事故現場付近にはブレーキ痕がなく、付近の防犯カメラや通過車両のドライブレコーダーには現場手前で道路脇の縁石に衝突後、速度を落とすことなく中央分離帯を越える様子が映っていた。県警は運転手が事故直前に意識を失っていた可能性もあるとみている。男性運転手には脳内出血が確認されている。

 

 発生から1週間となる17日、事故現場では花束や飲み物、食べ物が並び、手を合わせる人々もいた。

 浦添市の主婦、萩野真理さん(37)は「私にも4歳の息子がいる。事故から1週間だけど、ずっと落ち着かない」と話した。南風原町の看護師、徳田美沙さん(31)は夫と息子の3人で献花した。「遺族の怒りや悲しみ、やり場のない感情を思うとつらい。一日一日を大切に生きていきたい」と語った。