3月8日は「国際女性デー」。男性中心の社会に一石を投じ、女性をはじめ誰もが生きやすい社会を目指そうと、各メディアは毎年のようにキャンペーンを展開する。一方、そんなメディアもまだまだ男性中心の業界だ。新聞労連によると2019年4月1日現在、全国38新聞社の女性従業員の割合は19・9%で、女性管理職の割合は7・7%にとどまる。役員となると38社319人中、女性は10人だ。沖縄タイムス社は2月16日現在、女性社員の割合22・8%、うち管理職13・3%。多様性を重んじる社会の実現には何が必要なのか。沖縄タイムス編集局の女性管理職8人が、さまざまな分野で活躍する女性たちを訪ねた。

丸元建設社長・糸数幸恵さん

 建設業で働く女性は圧倒的に少数派。働く意思があるにもかかわらず、機会が閉ざされている現状もある。女性技術者の採用や育成に取り組んでいる丸元建設社長の糸数幸恵さんに聞いた。

糸数幸恵さん

  ───3代目として事業継承に抵抗や戸惑いはありませんでしたか。

 「創業者の祖父は戦後、会社を立ち上げたカリスマ的存在。2代目の父は技術者上がりでもなく、営業職でした。父からは経営のプロであればいい、技術のプロは会社にいる、それをまとめるのが経営者だと聞いていました。強制は全くなく、中学生のころには社長になると決めていましたね」

 ───約3年前の社長就任後、女性の現場監督を初めて採用するなど登用に力を入れています。

 「それまで女性を採用する感覚は会社にまったくありませんでした。現場と一緒により良いものをつくるにはやはり勉強が必要で、建設技術の専門学校に通ったんです。そこで女性も活躍できる現場をつくらなくてはと感じました。学校のつてで、子育てでいったん離れ、現場に戻りたいという女性を紹介されました。営業や事務職に回され、なかなか現場に行かせてもらえなかったと」

 ───採用はスムーズにいったんでしょうか。

 「面接担当の部長から『女性には厳しいですよ』と返ってきた。1度会ってから決めてほしいと頼み込んだ。元々現場を知っている方でもあり好印象で決まった。土木部門でも採用したが、最初は『建設は大丈夫だけど土木は無理』と言われた。結果的に彼女の意欲も経歴が認められた」

 ───社内の意識に変化は。

 「女性だからとか、思い込みが間違っていることもあるという経験をしてもらった。採用した女性には、何よりも受け入れてもらえたことが大きいと言ってくれた。現場で働きたいと思っているにもかかわらず、その機会が奪われている現実を思い知らされました」