沖縄タイムスの総合面で毎週月-木曜日に掲載している風刺画「時事漫評」をまとめた「砂川友弘の時事漫評1991-2020」がこのほど出版された。著者の砂川友弘さん(68)が30年にわたって描き続けた作品をまとめて見られると、好評を博している。風刺画のアイデア出しから日常のルーティーン、この30年間見続けてきた沖縄の現状をどう見ているか砂川さんに聞いた。(聞き手=宮古支局・知念豊)

「時事漫評」を描く砂川友弘さん=15日、宮古島市平良西里

「砂川友弘の時事漫評1991-2020」

「時事漫評」を描く砂川友弘さん=15日、宮古島市平良西里 「砂川友弘の時事漫評1991-2020」

 ──「時事漫評」の出版について。

 「実は、これまで描いた作品のことはあまり覚えていない(笑)。次の掲載を考えてしまうから。自分が描いてきた作品を振り返るためにも、いい機会になっている」

 ──日々の仕事の流れは。

 「まず紙面をめくるところから。休み明けは2~3日分をぱっぱっと。新聞を読んだりテレビを見たり、昼寝をしたりしながら。昨日の出来事や午前、午後のニュースを見て考える。構想1時間、ペンを入れ始めると30分で描き終える」

 「似顔絵が多いので欠かせないのは顔写真の資料。あと米軍機の資料も必要だが簡略化して描いている。如実に表れているのはオスプレイ。辺野古新基地は『V』で簡略化している。これだったら、読者に分かってもらえるんじゃないかという感じで」

 ──風刺画を書く上で大切にしているテーマは。

 「強権的な権力者を風刺する、強きをくじき弱きを助けること。一方、できるだけ人格は傷つけないよう、描かれた人にもニヤリとしてもらえるような漫画を描きたい」

 ──沖縄がたどった30年をどう見ているか。

 「結局、基地と県民ですよね。米軍と県民、そして日本政府という構図が今も続いている。日米、そして沖縄の政権も代わるが変わらないのはこの3者の構図。県民はいつも期待を抱かされ、そして裏切られるという30年間だったと思う」

 ──今後の抱負は。

 「第一は健康に気を付けること。30年変わらず同じことが続いている沖縄と米国、日本の3者の構図が変わってほしいと思っている。いつかはと信じて、描けるだけ描いてみようというところだ」