那覇市安里の栄町市場で有志の女性らが「昼の市場も知ってほしい」と要望に応じて週1回15~20分程度、案内ツアーをしている。栄町にある子育て支援施設「わくわく」の利用女性らが考案。施設を利用する母子に声を掛け、希望者と一緒に市場の店舗を巡る。市の補助金や組合予算を使い、手作りの市場マップも作った。

栄町市場の店を案内する女性と参加者ら=1月18日、那覇市安里

栄町市場を案内するために作ったマップ

栄町市場の店を案内する女性と参加者ら=1月18日、那覇市安里 栄町市場を案内するために作ったマップ

 「わくわく」を昨年9月まで利用していた女性が、栄町のコーヒー店「フォトホト」に立ち寄り、徐々に市場に通うようになった。その後、宮里小書店の伊東綾羽さん(40)の栄町に関する著作を読むなどして魅力を知ったという。「栄町は夜、お酒を飲むイメージがあると思うけど、昼が面白い。知らないなんてもったいない」とツアーを企画。昨年12月には親子で楽しめるイベントも行った。

 「ここは魚屋の新鮮な魚を使った天ぷらが最高」「ここのオススメはラッキョウね」「お肉は○○に使いたいと言えばその分スライスしてくれます」。1月18日、女性が慣れた様子で「わくわく」を利用中の母子2組を連れて市場を回った。複数回参加経験のある折笠智美さん(39)は「1人だとなかなか機会がないお店にも行けた。首里餅は行きつけになった」と満足げだ。

 活動にはフォトホトの山田紗衣さん(39)、宮里小書店の伊東さんら市場で働く女性も加わり、「わくわく」職員も協力する。「市場の人から話し掛けることは少ないけど、お客さんから話しかけたらめっちゃ気さくで話が弾む」と伊東さん。

 山田さんは「市場には人を受け入れる優しさがある。子どもたちが走り回っていると、みんなうれしい」と魅力を語る。

 孤立、虐待、貧困など社会問題への対応策が市場というコミュニティーに凝縮されていると3人は主張する。「コミュニケーションの場としてもっと広まってほしい」と願っている。