源氏物語には多くの死が描かれているが、ほとんどが女性たちのものだ。葵上、六条御息所、藤壺、夕顔-。例外は女三の宮と不義を働いた柏木くらい。なぜか。  著者は女性たちの中でも唯一、怨霊にたたられることなく幸せな死を遂げたとされる紫上を軸に、この物語を解読。