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高齢者へのワクチン配分に悩む県 初回の発送は1170人分「優先順位どう考える」 

2021年2月26日 06:40

 沖縄県内でも、65歳以上の高齢者の新型コロナウイルスワクチン接種が4月12日に始まる見通しとなった。ただ、12日に合わせて政府が沖縄に発送するワクチンは最大1170人分のみ。県内32万人余りの高齢者に行き渡る量は4月26日の週以降の発送になるという。少しずつ小分けに届くワクチンをどういう考え方で市町村に配分していくのか。県は対応に苦慮している。

高齢者向けワクチン県内の供給見込み

 高齢者向けのワクチンを巡り、政府は4月5日の週に第1便を沖縄へ発送する。第1便は2箱(各195瓶)で、1瓶から6人分をとれる特殊な注射器を使えば、1170人が2回分を打てる量だ。

 だが特殊な注射器は「県内で確保できる見通しが立っていない」(県)。一般の注射器では、1瓶から5人分しかとれず、残りは捨てるしかない。その場合、1瓶の接種人数は975人分にとどまる。

 県内にはその後、第2便として4月12日の週に10箱(4875~5850人の2回分)、第3便で4月19日の週に10箱(4875~5850人の2回分)がそれぞれ届く。

 第4便以降に関し、河野太郎行政改革担当相は24日の記者会見で「4月26日の週から全国全ての市町村に行き渡るよう配送したい」とし、「この通りにいかなければ私の責任」と言及。「数量を限定した高齢者への接種を、どの市町村で行うかは各都道府県に調整をお願いしたい」と述べた。

 一方、全高齢者の接種に必要な量が届く時期は不透明さが残ったままで、県関係者は「どう優先順位を考えるか頭の痛い問題」と悩む。県は、医療提供体制が脆弱(ぜいじゃく)で、高齢者数が限られる離島から優先的に接種するなど、複数案の検討を急いでいる。

 河野氏は10日、離島では高齢者と同時に、全島民に接種できるようにする考えも示している。ワクチンを無駄なく効率的に使うための策だが、庁内では「県内の全高齢者に行き渡る見通しが立たない中、離島で高齢者以外に接種するという選択肢が理解を得られるか」「どこまで県に裁量があるか見えない」との声も漏れる。

 県の糸数公保健衛生統括監は25日、本紙取材に「専門家の意見も聞きながら、可能な限り早く決めていきたい」と話した。

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