雲の合間から、朝日が海を照らし出していた。エンジン音が断崖を打つ波音をかき消しながら迫ってくる。姿を現したのは目の前を低空飛行する米軍機だった

▼辺戸岬を折り返して本島を周回しているのだろう。岬に建つ「祖国復帰闘争碑」をかすめるように、機体を傾け海岸線に進路を取る。命が危険にさらされていると中止を求めても、為政者は「訓練は重要」と言ってはばからない

▼辺戸岬はかつて、日本からの分断と米国支配にあらがう復帰運動の象徴の地だった。国境を挟んで与論島とかがり火をたき合い、復帰への思いを一つにした場所でもある

▼かすかな炎を遠く与論島に見つけた時、...