「小野寺(おのでら)は主にどんな話をしていたんですか?」  省吾(しょうご)が訊(き)くと、「不満ね」とケイコが鼻で笑うように言う。 「不満……」 「そう。社会に対する不満、親に対する不満……自分は生まれたときから底辺でしか生きられない宿命なんだって。