[経済再興への道 コロナ禍の挑戦](16) ビジネス再構築

 「車社会の沖縄ならいけるんじゃないかな」。2019年夏、米国から東京へ向かう機内で、システム開発を手掛けるU&I(沖縄市)の上間喜壽(よしかず)代表は料理をネット注文するアプリ「ファストピック」の開発を思い立った。店に到着したら出来たての料理を持ち帰るだけ。人気店で行列に並ぶことなく、時間も節約できる-。

 きっかけは、米国旅行中に体験した料理の宅配サービス。配達手数料がかかる割には到着が遅く、料理は片方に寄って形が崩れていた。空港で立ち寄ったコーヒースタンドは行列ができ、割り込む客もいた。二つの苦い経験を思い出し「沖縄版に改良したらどうなるだろう」。考えを巡らせた。

 帰国後、アプリの開発に取り掛かり、年が明けた20年1月。国内で新型コロナウイルスが発生した。月を追うごとに感染者は増え、県内でも増加。不要不急の外出自粛の動きが一気に広がった。来店が激減した飲食店は試行錯誤しながら持ち帰りや宅配などの新たなサービスを始めた。

 上間代表は飛び込みで飲食店を回ってアプリをPRした。...