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飲み水は?トイレは?洗濯は?夏の沖縄で断水すれば悲劇 人口比で水使用量は全国トップ級

2021年3月8日 07:00

[沖縄の防災・共に考える](7)備えてますか ※この記事は2019年07月11日付と2014年7月11日付の沖縄タイムス紙面に掲載されました。人物の年齢や説明など、内容は掲載当時のものです。

 夏が本番を迎えた。蒸し暑く水が手放せない沖縄で今、大災害による断水が起きたらどうなるだろう。小さな島々は「離島苦」を抱え、都市部は本土と違って、川の水に頼れそうにない。住民も行政も、それぞれに自衛策が必要だ。

沖縄県内の基幹水道は耐震化率が3割未満
2017年度は全国ワースト6

 沖縄の基幹的な水道管のうち、震度6強以上の地震に耐えられる割合である「耐震適合率」は2017年度末現在で25・8%で、全国平均の39・3%より13・5ポイント下回っている。全国で6番目に低い。久米島町の耐震適合率はゼロで、金武町や恩納村も3%以下にとどまっている。(社会部・徐潮)

 

 16年4月に起きた最大震度7の熊本地震では、約44・6万戸で断水が発生。最大断水日数は3カ月半に及んだ。水道施設や管路が被災すると復旧までに時間がかかり、住民生活への影響も大きい。

 「沖縄県の水道概要」によると、計画給水人口が5001人以上の市町村の「上水道事業」は26事業あり、耐震適合率は平均で17・2%(17年度末)。

 事業主体別で低いのは久米島町をはじめ、金武町2・8%、恩納村2・9%、宜野座3・0%、石垣市6・1%、西原町6・9%、読谷村7・1%、糸満市7・7%となっている。

 逆に耐震適合率が高い事業主体を見ると、北谷町91・4%と突出し、宜野湾市49・1%、与那原町44・8%、中城村44・2%と続く。人口が最も多い那覇市は27・0%。県企業局が運営している基幹管路は、42・5%となっている。

 国頭村や渡嘉敷村、与那国町など計画給水人口が5千人以下の「簡易水道事業」では、データがないところもある。

 耐震適合率がゼロの久米島町の担当者は「予算が厳しい。数年前から国の補助金を申請する準備をしており、3年後に更新工事が着手できるようにしたい」と説明した。

 金武町は14年度から水道管の耐震化を進めているといい、「大きな事業なので一気にはできない。数年間に分けてやっていく」と話した。

 国の補助事業では、上水道は2分の1、簡易水道は3分の2の整備費が補助される。県は「老朽化した水道管の更新に合わせて耐震対策を進めてほしい」と呼び掛けている。

 琉球大学工学部の神谷大介准教授は、基幹管路だけでなく「上流側の配水池の耐震化をはじめ、水供給システムの強靭(きょうじん)性を高めることが重要。災害時に安全な水を供給する仕組みを社会全体でつくり上げるべきだ」と指摘した。

 
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