日本銀行那覇支店は5日、3月の県内金融経済概況を発表した。新型コロナウイルス感染再拡大に伴う入域観光客数の大幅減少を踏まえ、景気判断を「下押し圧力が強まり、厳しい状況にある」に引き下げた。下方修正は2カ月連続。先行きは「引き続き感染症の影響を受けるとみられる」と見通した。

県内主要金融経済指標

 一上響支店長は、県独自の緊急事態宣言解除や県民の県内旅行を促進する「おきなわ彩発見キャンペーン」による景気の押し上げ効果に期待する一方、首都圏1都3県に発令中の緊急事態宣言の再延長によるマイナス影響も指摘。「先行きの不確実性が極めて高い状況が続いている」との見解を示した。

 判断の参考にした1月の経済指標は、入域観光客数が前年同月比80・2%減。主要ホテル稼働率は16・7%で、前年同月比50・4ポイント低下。前月比でも25・6ポイント下がった。2月はさらに悪化しているとの声もあるという。

 個人消費は、前年にあった春節のインバウンド需要の反動もあり、百貨店やドラッグストアなどで落ち込んだ。「巣ごもり需要」で家電大型専門店の販売額は前年を上回ったものの、外食関連も外出自粛の影響で前年を下回って推移し「厳しい状況が続いている」とした。

 設備投資・住宅投資は前月に続いて「弱めの動き」とし、雇用・所得情勢は「ひところ(コロナ前)に比べて悪化している」と判断した。