沖縄県内の多くの公立中学校で6日、卒業式があった。宜野湾市立嘉数中学校(上里厚校長)では59期の卒業生254人がオリジナル曲「つぼみ」を合唱。全員で少しずつ歌詞を出し合い、金城李一(りいと)さんがピアノで曲を付けた。鍵盤を右から左へ一気になでた後の締めは「いままでもこれからも 私にはあなたがいる いまだから伝えたい あなたへのありがとう♪」-。歌う側も聴く側も新たな門出に目元をぬぐった。

感謝の気持ちを込めて父母らにオリジナルソングを披露する卒業生=6日午後、宜野湾市・嘉数中学校(伊禮健撮影)

「つぼみ」の歌詞

感謝の気持ちを込めて父母らにオリジナルソングを披露する卒業生=6日午後、宜野湾市・嘉数中学校(伊禮健撮影) 「つぼみ」の歌詞

 曲作りのきっかけは家庭科の高江洲朝裕教諭の予知夢。2年生の時の合唱コンクールでオリジナルのピアノ曲を発表した金城さんが、卒業式に向けて再び作曲している夢だった。聞いた金城さんは「先生、なんで知ってるの!?」。シャワーを浴びていてもメロディーが浮かんだため、スマートフォンに吹き込んでつなぎ、曲を作ったという。

 一方、級長らは3年生一人一人から歌詞を募集。曲の1番は「友へ」、2番は「保護者へ」、3番は「お世話になった全ての方々へ」と決め、箇条書きで集めた。當山美穂さんは「みんなの言葉が短くてもちょっとずつ入るようにしました」と振り返る。

 仕上がった曲は、シャープが5個付いた透明感のあるロ長調。式典当日、保護者に内緒で練習してきた歌声が体育館に響いた。指揮をした殿内(とのうち)鈴らんさんは指揮台を下りると同時に両手で顔を覆い、「みんなで作ってよかった。親に聞いてもらえたし、先生にも感謝です」と涙を流した。