淡い薄紫をまとった冬アジサイが、雨のしずくに打たれ、チョウが羽ばたくように揺れていた。この山はやがて、季節を変えて、ベゴニアやガクアジサイで飾られていく

▼名護市稲嶺の「すえよし花園」を訪ねた。見頃の花を見つけながら山辺の遊歩道を上ると、湾とそこに連なる島々の風景が広がる。とりこになった人々が折々に四季を探しに各地から集う

▼園主は末吉久志さん(73)。小学6年のころから外線工事の現場で大人顔負けの仕事ぶりだった。父はいつも友の大切さを説き、母は「誠の上に矢は立たない」と教えた。2ドルと風呂敷一つを手に、中学3年で那覇の電気工事会社の門をたたいた

▼名護に戻り、二十歳で独立。...