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コロナ禍、女性に追い打ち 「公助」の曖昧さ指摘 本紙オンラインイベント 暴力や生活困窮に危機感

2021年3月7日 07:41

[We ACT アクト 3・8国際女性デー

コロナ禍での沖縄の女性の状況について話し合ったパネリストの(右から)糸数温子さん、秋吉晴子さん、上間陽子さんと、司会を務めた沖縄タイムス編集局の黒島美奈子デジタル部長=5日午後、那覇市久茂地・沖縄タイムス社

 8日の「国際女性デー」を前に、沖縄タイムス社は5日夜、オンラインイベント「沖縄・コロナ禍の女性はいま~傷みをつないで、その先に」を開いた。200人超が視聴。登壇した3人は、コロナ禍が女性たちの抱えるしんどさに追い打ちをかけたとの認識を共有。ステイホームを呼び掛ける中で家族に加害者がいる可能性が見過ごされたことや、本来あるべき「公助」の議論が置き去りにされていることに危機感を募らせた。(8日付で詳報)

 登壇者は、琉球大学教授の上間陽子さん、しんぐるまざあず・ふぉーらむ沖縄代表の秋吉晴子さん、一般社団法人ダイモンファウンダー(創業者)の糸数温子さん。家族から性暴力を受けた県内在住の女性も匿名で出演した。

 上間さんは「家族の中で暴力が起こりづらいと、あらかじめ大人が思っているがためにとんでもない暴力が見過ごされてきた。それぞれで家族の中にある危うさに認識を深め、制度的なところへ練り上げることが大事だ」と話した。

 秋吉さんは、周囲のひとり親の状況を「これまでもあっぷあっぷ。コロナ禍で崖から突き落とされた」と表現。「シングルマザーは頑張るのが当たり前という視線で助けてとか、しんどいとか言えなくなる。社会は優しく、温かい目で見てほしい」と語った。

 糸数さんは「あした食べるものに困るような状態は、すぐ生活困窮者自立支援や生活保護の必要があるレベル。絶対的に貧しい状態なのに(行政も報道機関も)なぜ放置するのか。食料支援だけでは全然足りない」と指摘した。

 上間さんは、自助だけでなく共助を強調し過ぎることでも公助が何をしないといけないかが曖昧になると指摘。「困っている人をどうにかしたいとき個別具体性を大切にしながら助けることが大事。自分だったら幸せか、考えながら進めてほしい」とも訴えた。

 オンラインイベントは12日をめどにユーチューブの沖縄タイムス公式チャンネルでアーカイブ配信する。

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