【記者解説】

採決で反対のため着席する野党(手前中央から右)、起立する与党(手前左)=2020年12月21日、名護市議会

 沖縄県名護市辺野古の新基地建設に伴う埋め立て変更承認申請で、県から諮問を受けていた渡具知武豊名護市長は、12月の市議会定例会で否決された市長意見について、3月議会に再提案しないことを決めた。「可決される前提で再提案するとなると難しい」と理由を挙げるが、新基地建設について賛否を示していない市長のスタンスを堅持したい思惑も透ける。

 昨年12月の議会で野党側は、軟弱地盤に関わる設計概要変更部分への言及を求めたが、市は「技術的な部分で、市で判断できるものではない」と話す。

 市議会に再度提案しても平行線をたどるとみて、市の判断として県に文書を送ることで、意思表示をした格好だ。

 ただ、再提案して議会で議論を深める必要がなかったのか。

 12月議会で否決されたことを理由に「意見は存在しない」として県に文書を送ったことに対し、野党市議の一人は「まだ3月議会が残されている。しっかり最後まで議論するのが行政の務めではないか」と批判する。

 今後の一般質問を前に、再提案せずに結論付けたことに対する説明責任が問われそうだ。(北部報道部・當銘悠)